小鳥の遊び場

詩と文のライブラリ

役割の重み

 心を癒す為に働きに出るかがりちゃん。そんなかがりちゃんを統制する為に、鬱を持っているにもかかわらず、奮闘するエルくん。りーちゃんは今やどこへ。

 


 昨日、久々に目覚めた私には知らない新人さんが増えていて驚きつつ、古参が毎日死ぬ気で仕事をしているのを知ったわ。私も古参の一人なのにのうのうと寝ていたなんて、なんて、間抜けなのかしら。今日も寝てないと言っていたわ。知らないうちに解離は進み、かがりちゃんが幼児退行を起こして解離していた。エル君はいづこに行ったりーちゃんの代わりに采配を指揮している。でも着実に彼の心を鬱が蝕んでいるのを感じたわ。私が知っている人格達は自分の事で精一杯。周りを見えているのはエル君とかがりちゃんだけ。


 そんな中で、私は周りを見とせるのにも関わらず、他の子の負の気持ちだけを受けて辛いなんてグチグチ言っていたのね。鬱はエル君の方が辛いはずなのに。私は職務怠慢もいい所よ。古参の2人が頑張っているのに、それを私も辛いからと放り投げたりしていたのをやっと自覚したわ。

 

 

 ごめんなさい。

 

 

 謝りたい感謝の気持ちと自己嫌悪とが入り交じっているの。だからせめて、エル君だけでも休ませてあげたいわ。かがりちゃんにも休んで欲しいけど、解離はどう対処したらいいのか分からないのよ。エル君は鬱だから、休ませることは薬を使いながらしばらく出ないって方法がとれるのだけれど、かがりちゃんには休む事自体が苦痛になりかねないのよ。本人はまじかーぐらいで済ませてしまっているし、仕事を変わって私がしたところで、きっとそれをかがりちゃんは許しはしないでしょう。私とかがりちゃんではあまりにもかけ離れ過ぎている。逆に無理をしてでもやろうとしているエル君を休ませることは出来るはずだわ。私も無自覚だったけど、きっと鬱のような症状が出ていたのだろうから。休めばある程度出来るって実体験しているからこそ、エル君の気持ちはよく分かる。


 私の空白の約1ヶ月以上。鬱持ちのエル君もそれぐらい限界なのに、彼は強情だから、上手くいかない。必死に食らいついていく。自分を物理的に噛みながら。痛みは全てを救うなんて、自己暗示をかけて。新人の子達の世話をしつつ、外を回す、予定管理をするのよ。りーちゃんやえーちゃんのように、自分の趣味より、周りのサポートにてっして。何もかも投げ捨てて。


 私には出来ないわ。そんなこと。ごめんなさい。でも、せめて仕事までの道のりぐらいはゆっくり出来る空間を作って上げたいわ。私のやろうとしていることは、所詮、エル君の背負っているものの一部でしかないのかもしれない。それでも、約2時間ぐらいはゆっくりして欲しいのよ。エル君がかがりちゃんにしているように。

 

 

 私は役に立てるかしら?

 

 

京華