小鳥の遊び場

詩と文のライブラリ

休みの蛍光灯

 休みの日、家でゴロゴロするのもいいのだけれど、外に行くのもいいわね。時間を持て余すことなく、時間通りに帰ってくる。それがまたいいのよ。今回はとあるお客様を観光に連れて行く予定だったの。

 

 私達は晴れている時、私達は朝の散歩をしているのだけれど、最近は台風かしら、雨が続いていてなかなか、朝のお散歩に行けなかったのよ。朝の散歩、私達は、「朝散歩」と呼んでいるのだけれど、まあ、鬱解消のための散歩よ。私は鬱とかじゃないし、大体起きる時間が夕方だから、私が散歩するなら、夕方になるわね。晴れていれば、これも「朝散歩」になるのかしら。

 

 私は引きこもり体質だから、行く時は本当に題材探しだったりもするのだけれど、夕日は綺麗よ。毎回、見惚れてしまうわ。四季折々の風景も好きよ。花とか川とか風とかを感じるの。この花はこの時期に咲くのね。とか、この木は冬でも枯れたりしないのね。とか。とても好きだわ。色とりどりの花や草は、私だけではなく、きっと、えーちゃんも見ているに違いないわ。なんせ、彼女もその草を使った作品を作っているのだから。えーちゃん自身は”まだ作品と言えるものではない”と、言っているのだけれど、私には立派な作品に見えるわ。彼女の作る作品はとても綺麗だもの。あと、私は天気も好きなの。夕日、雨、色々な雲。風に流されていく雲なんかは、特に面白いわ。私にとっては見えるもの全てが、題材になるのよ。嬉しいことに。

 

 今日はお休みだったのだけれど、少し遠出をしたのね。電車に乗り、風景が流れていく。途中で地下に入り、白い蛍光灯が目の前を通っていく。それがとても綺麗で、無言で見てしまった。お客様なんて無視して、人混みなんて無視して。ぽーと見惚れてしまったのよ。長く続けばいいなんて思ったりもしたけれど、そんなに長くは続かないもので、すぐに去ってしまう蛍光灯。寂しい気持ちもあるのだけれど、次が楽しみで、眠たいエル君には少し無理をさせてしまったわね。

 

 話は毎度の事ながら、脱線してしまったのだけれど、やっぱり外は気持ちいいものよ。休みの日にどこかに観光がてら行くのは、とても刺激的だわ。心が拡がって行くようで、とても楽しかったわ。また、休みの日にでも、観光がてら行きたいものね。

 

 

京華