小鳥の遊び場

詩と文のライブラリ

「光と闇」

 私は一人になった。真っ暗の中、何も見えない。先なんてない。ああ、きっと私はこのまま、夢も叶えられないまま消えていくのね。そうなのね。なら、この夢、彼女に託しましょう。

 

 光が見えた気がした。その光を追いかけて、彼女に会った。私の最後の言葉を彼女に託した。夢を叶えて欲しい。彼女は承諾してくれた。嬉しかったわ。でも後悔もあった。叶えるなら私が叶えたかった。でも、私は託したのだから静かに消えましょう。私はもういらないのだろうから。

 

 ゆっくり寝ることにしたの。目を閉じて何にも聞こえない世界で感じることもない。考えることもない。自由とは到底思えないけど、それでもこのまま消え去るなら、それでいいと思った。夢はたくせたもの。それでいいじゃない。少しの後悔なんて、なんて。

 

 なくなっていく感覚、私が消えていく感覚。それすらもどうでもいいの。さよなら。

 

 どれだけの時間がたったのかわからない。気付いたら外にいた。驚きはしなかった。ただ、文の大切さを説いただけだった。私は文に絶対の信頼を置いているから。書くことに意義があり、自分の感情の整理にもなる。最高のツールだと思っているの。だから。それを伝えたかった。それだけ。

 

 でも、ハッと気がついた。ここはどこ?

 

 パニックに陥ったわ。また飛ばされたのかしら?どこかに?ここはどこ?私はまた地獄に堕ちたのかしら?そんなのそんなの。怖かった。怖くて怖くて怖くて。助けを求めた。携帯を見て絶望したわ。私の知っているものはなくて、全ての連絡先がなくて、驚いたわ。でも幸い知っているツールが一つだけ稼働していたの。そこに助けを求めたわ。そこしかなかったから。そこの方々は優しかったわ。私の話を聞いて対策を教えてくださり、その指示通りに私は動き、怖さも軽減していき、良かったと、思った。内部には連絡できない状態で心寂しくはあったものの、周りは優しく、私を導いてくださった。本当にありがとうございました。

 

 そこからは記憶は飛び飛び。色んなことがありすぎたのね。今は落ち着いてこの文を書いているけれど、あの時もそうすれば良かったわね。文は嘘をつかないのだから。