小鳥の遊び場

詩と文のライブラリ

寝れない夜

 午前1時から今まで、寝ることが出来ない。夢が怖いからなのか。今夜はオールになりそうだ。雨音がうるさい。私はタバコを吹かす。寝ようとした。薬も飲んだはずだ。寝られない。午前4時。毎度この時間に私は寝るのを諦める。夢で現実を知るのを恐れているようだ。隣でグースカ寝ている彼が厭わしい。ずるいと思ってしまうのは、私が寝られないからか。健康を気にしている彼女には悪いが、私には寝ることが出来ない。白昼夢、怖い夢、連続で見ているからかとも思える。痛みなら私を寝かせてくれるだろうか。痛みさえ私を寝かせてくれないのか。わからない。私が私である感覚がない。

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月に野良犬

 逃げる兎は獲物にされ食い破られる。悲しい弱肉強食。美味しいものを求めて這いずり回る野良犬の様に、夢を追う私。苦しいが全面的に出てきて、彼の事を忘却した。壊される夢。自ら美味しい獲物を逃した私。記憶が飛んだり戻ったりして夢どころじゃない。追い続けたい。でも、わからなくなる。書きたいものは何?苦しみと記憶がリンクする。壊れろ。壊れろ。繰り返す言葉は嘘をつく。生きている心地がしない。傷でも付けて確かめようにも、既に傷だらけの身体のどこに傷をつけようか。壊し壊される。無限ループ。私はいつ、楽になれるのか。もがき苦しんで、野良犬は月に遠吠えする。

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煙草の煙のように

 夢を消したくて、タバコに火をつけた。煙はすぐ上にあがり、分散して消えた。書いてからも味わい続けるダンスの予兆。知らない人と添い寝した今。私は何と戦っているのだろう。消したい過去が次から次へとやってくる。破壊の夢。2日連続はきついものがある。致し方ない。私にはこれしかないのだから。タバコを吸って吐いて、腕に押し付けた。根性焼き。痛みが私の全てを消し去ってはくれないのを知りつつやり切れなくて、火を押し付けた。

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白昼夢

 午前4時。寝たのは3時。ああ、また夢を見たのかと私は電気の着いた自宅で時計を見つめる。派手な下着。ネグリジェ。今宵も男性と悲しいダンスをしたのね。鳥の鳴き声が明るくなってきた外から聞こえる。私を起こしたのは夢か、それともアイツなのか。マットレスから立ち上がり、知らない男を見つめる。そいつは誰か。記憶にない。また知らない男を招き入れてダンスでも踊っていたのか。グースカ寝ているその男は、何故か、私たちの服を着ている。赤茶の髪色。寒そうだったから布団をそっとかけ直してあげた。

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逃げる夢

 息を殺して歩む道には憎悪がたくさん。囚われないように戸惑いながらも、道を進む。ここはどこか、この場所は何なのか、先には何があるのかさえ分からぬまま、暗い憎悪の道を進む。怖い。感情が溢れる。それでも進まなくては、ここに囚われてしまうようで、震えながらも歩く。風もなく、ただ声だけが響くこの憎悪の道。悲鳴、泣き叫ぶだけの声。憂鬱な怖い場所。歩みは止めない。囚われたら終わってしまいそうで。

 

 道の先には扉があった。3つの扉。

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