暗く淀んだ雨の夕暮れ。独り路地の片隅で、彼女は怪しく笑った。手には傘とに塗られたナイフ。白かったであろうワンピースは返り血で真っ赤に染められていた。
なんて書いて、私は次の話を書けなくなる。いわゆるスランプ。悲しい事に現実、私はスランプに陥ってしまっている。理由は、無いわね。スランプになりたくてなっているわけでも、何かキッカケがあるわけでもないのだけれど、なってしまうのがスランプ。困ったわね。本当に困っているわ。情景描写ENDみたいな感じだものね。本題のほの字もない文だわ。文字の無駄使い。いけないいけない。書かなきゃって思っているからダメなのね。肩の力を抜きましょう。
息を吸う。緑が揺れる。生ぬるい風が窓から侵入し、長い髪の毛を揺らした。ここはとある山岳。自然しかないこの場所で、私は療養をしていた。不治の病。完治なんて考えられない。寛解すら無理だと言われた、病は、私の体を蝕んだ。今回、私が療養しているこの建物、病院と言うらしい。私はここで遠くの空をみながらぽけーっと生きている。そう生きている。蝕まれている体を今も鞭打って動かし、呼吸してご飯を食べ、寝て起きてを繰り返している。医者が言うには病は進行していて、とても危険な状況とのこと。でも、私は、普通にベッドで横になり、本を読んでいる。点滴や、生命維持の為の機械など何にもつけていない。ここは病院の個室という部屋らしく、私以外は誰も居ない。誰も来ないし、誰も私を見ようとはしない。私は独りだ。薬は毎食後、飲まされるけど、それ以外は治療という治療をしていないように思えた。薬の時だけ看護師さんが来る。医者も週に1度様子を見に来る。しかし、普段、私に会いに来る人なんておらず、本が唯一の友達だった。
いきずまった時、人は何をするのでしょう?目を背ける?それとも足掻く?逃避する?何にも考えないようにする?私は【外を歩く】それが一番リフレッシュでき、自分の世界に没頭することが出来たわ。久しぶりにある程度書けたんじゃないかしら?それでもまだ、足りないと思ってしまうのは欲が強過ぎるのかしらね。実は私は物語を書いたり、詩を書いたりする際、トイレに籠ることがよくあるの。ふふ、なんか汚いって思われそうね。でも、自分の世界に集中出来て最適な環境なのよ。人は様々な価値観があり、自身にあった場所を好む。ふふ、カッコよくならないかなって思って書いたのだけど、イマイチね。仕方ないわ。では、今回はこの辺で。
小鳥遊 京華